ニュージランドと沖縄の意外な共通点
2018年8月29日
金城 誠 MAKOTO KINJO
現在に至るご経歴を教えてください。
昭和34年生まれは東京です。親父もお袋も沖縄の出身なんですけれども、親父が東京大学を出て東京に就職をして、その親父の駐在でアメリカに行ったりだとかですね、東北に行ったり東京に行ったりで、沖縄に戻って来たのは小学校1年生の時です。
中学1年生の時、親に本土の学校に行かせてくれと頼みました。何処でも良かったんですけど、いろいろ探した中、国際交流に力を入れてる全寮制の学校が横浜にがありまして、幸い行かせてもらうことができました。
その学校は中学高校一貫で、海外留学をアメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドから選べるんです。どこに行ったらいいか、もちろん判断がつきませんので、親父に相談すると、ニュージーランドに行きなさいということで、ニュージーランドに決めました。それが高校1年の頃ですね。素敵なホストファミリーに恵まれまして、ニュージーランドが大好きになったんです。
高校卒業後、1981年に再度ニュージーランドに渡って、カンタベリー大学に進学しました。そこで経営をを学んで、ニュージーランドの食品メーカーに就職しました。アジア担当マーケティングマネージャーということで、日本を含む東南アジアに営業マーケテイングをして、2000年に今のアンズコフーズ株式会社会社に転職しました。
今の会社は食肉のメーカーですけれども、ニュージーランドをベースにした企業で、今までやってきたことが大いに役立つということで、2003年に社長に就任して、かれこれ15年近くなりますね。
沖縄とビジネスでの繋がりは?
沖縄との商売はほとんどなかったんですね。ただある方を介してですね、サンエーの社長さんをご紹介いただきました。
サンエーさんはニュージーランドのビーフを取り扱いたいと検討しており、ビーフをチルドで輸入して、美味しい状態で沖縄の皆さんに提供したいと考えていたのですが、ニュージーランドには、それができる企業がそれまで無かったんですね。
チルドの違いは食べてもらうと歴然としてるんですけど、一旦冷凍して解凍したお肉というのは水分が抜けてパサパサしたものになりがちです。チルドの状態で持ってくることによって、熟成が効いて食べる頃にはちょうど柔らかく、味も旨くなっているんです。
ただ技術的には、冷凍にして持ってくるよりも難しいく、品質管理も大変なので工場サイドから販売するところまで、しっかりコールドチェーンが確立できてないとうまくいかないんです。 ただうちの会社は日本向けの本土の方に冷蔵チルドビーフの輸出の経験もありましたので、それを活用してサンエーさんと取引をさせていただきました。
それからかれこれ14年近くなると思います。
沖縄とニュージーランドの違いは?
意識してみたことはあまり無いけども、いま振り返って思うのは、島国は、周りにいろんな文化があって、外を向いて仕事してる人多い。そういう意味ではニュージーランドもそうなんですよ。
日本の国土から北海道を除いたぐらいの国土で、たかだか420万人でね。沖縄の3倍から4倍ぐらいしかなわけで、その人たちも国内の経済が小さいので、どうしても外を向いて仕事してる。そういう意味では非常に近く似たような考え方と行動する人たちですね。
昔からその近隣の国と貿易をしたりして豊かになってきたという歴史があるんですけども、そういう点からすると非常にニュージーランド人にとっても親しみやすいく、共通する部分が多いのかなという気がします。
沖縄ニュージーランド協会について
在東京ニュージーランド大使が非常に沖縄に興味を持たれてですね、沖縄をご案内する機会を得たんです。一緒に沖縄を回っていた際に、全国でニュージーランド友好協会持ってないは沖縄くらいだよって言われたんですよ。それで私は沖縄の出身なので私が協会を立ち上げますと約束した、それが経緯ですね。
オリンピックに向けて沖縄がニュージーランドの空手のチームのホストシティとして検討してますね。南半球から合宿に来たり準備をしたりするという点において沖縄の気候が非常に良いとされてるらしいんです。
非常に良いチャンスなのでニュージーランドの事をもっと知ってもらい、また沖縄の事を逆にニュージーランドの方々に知ってもらいたいですね。
これから世界を目指す、ウチナーンチュへ一言
まずウチナーンチュの DNA の中に、外に出ていくというものがあると信じた方がいいと思いますよ。
だから臆せずやっぱり何でもチャレンジするという気持ちを持って出て行ってもらいたいのと、もうひとつは、横浜の学校に行った時、理事長先生に何度も言われたのが、大地を1センチでも動かす人間になれですね。その気持ちを持っていると、何か変えて他の人が想像しないようなことを作り上げていこうという気持ちになると思いますよ。
<インタビュー動画もどうぞ ↓>