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Uchina Columnウチナーコラム

スケール感は大きく、沖縄からスタートアップ企業を!

2019年2月18日

YOSHIHIRO HIGA



これまでのご経歴

糸満で生まれて、糸満の中学校卒業した後に、向陽高校に進学しました。そのあと琉球大学に入学。琉球大学では経済学を専攻して、経済の勉強を一通りやりました。中でも、琉球大学でベンチャー企業講座、ビジネスモデルはこう作るんだよっていう授業を受講したんですが、最初60人ぐらいで始まったんですけども、講師の皆さんが厳しすぎてですね、どんどん離脱していって、最終的には5人くらいしか残ってなかったんですよ。

その5人の中の2人が僕と古田。今の社長ですね。

琉球大学卒業後に沖縄銀行に就職しました。沖縄銀行の仕事は、とてもやりがいがあったんですが、起業に興味があったんで、よく休みの日に古田ともう一人の3人でビジネスモデルの話しをしていたんです。ある日ずっとアイディアばかり出していると、ムズムズしてくるんですよね。

試しに次の1ヶ月で考えたビジネスモデルで、1番面白いやつを実際に会社を起こしてやってみようって話しが出て、3人で3つアイディアを出したんです。そん中で一番面白かったのが今のPaykeっていうビジネスモデルの原型ですね。銀行には兼業規定っていうのがあってですね、兼業はできないんですよ。僕としては、どっちもやるつもりでいたので、支店長と話しをしたんですが、聞いた以上は無視は出来ないからどっちか選んでくれって言われて、新しいチャレンジをやれる20代で、まだ給料も安いこの時期しか判断出来ないと思って、パッと移り変わった感じですね。

銀行退職して会社Paykeを起業した、それが経緯ですね。

Paykeとは?

スマホのアプリなんですけれども、商品についてるバーコードをアプリで読み取ると、多言語で商品情報を出しますよってサービスをやっています。メインにしているお客様は基本的にはインバウンドと言われるお客様ですね。

例えばドン・キホーテとかに行くと、海外のお客さんが買い物をしていると思うんですけど、彼らは日本語を勉強して来ている訳ではないので、日本語が読めないんです。事前に調べて、パッケージなどを頼りに商品を探しているんです。それってすごく膨大な作業なんですよ。

僕からしたら、一生懸命探してる商品と同等な商品が横にあるわけですよ。
この商品を買えばいいのにと思うのですが、彼らはその商品が気になっても、事前に調べた商品以外、情報を知る術がないんです。そこをちょっと解決する為にバーコードを使って商品の情報を展開するサービスをやっているって感じですかね。

沖縄発のベンチャー企業、本社を沖縄にこだわった理由は?

沖縄で会社を作るってこだわっていた訳ではないんですよ。僕と古田は沖縄にいて琉球大学って場所があって会社を登記するのに那覇の法務局しかないので、沖縄で起業しました。スタート時はあまり考えてなかったですね。

沖縄にこだわりだしたのは、起業後です。新卒1年目の社会人と、まだ学生の社長と二人でやってる会社なので、僕らはすごく未熟でした。サービスもグダグダだし、ビジネスとしてダメな状態なわけですよ。

今思えば失礼な事ばっかりだったと思うんですけど、そういう中でも結構取引先の方が最初からついてくれて、こういうサービスは絶対役に立つと思うよとか、出来たら絶対使うからさと言ってもらって、励みになりましたね。周りの皆さんが期待してくれてる部分があって、日に日に沖縄へのこだわりが強くなっていく感じですね。

ビジネスの展望と目標は?

世界中の海外旅行者の皆さんに使っていただけるようなツールっていうのを目指していきたいですね。外国の方が外国で使うっていうシチュエーションをどんどん作っていきたいなと思ってます。中国から日本に来る方をインバウンドと言うように、日本からアメリカに行く人も海外旅行者インバウンドであり、お客さんなんです。その第一弾を日本でやっている形ですね。

ビジネスでは上場が一つの目標です。沖縄からITベンチャーとして売上もスケール感も求めていきながらやってます。僕らがITベンチャーとして外貨を稼げる、外貨を獲得できる会社として、上場を目標に掲げながらやっているって感じですかね。

沖縄のビジネス環境と今後への期待

土地柄上、業種は違うんですが就職先って結構限られているっていうか、、どれも似たり寄ったりな感じがするんですよ。
東京のIT会社に行けば、自分たちでサービスを作れるんじゃないかと思って、優秀な人が県外に出て行っちゃう現状があると思うんです。

それは地味に損失なんじゃないかと思っていて、彼らであれば0から1を作れるので、沖縄に残っていれば、いい会社が多く増えたんじゃないかと思います。確かに、以前までは沖縄でベンチャー企業を起業するっていうのは苦労がつきものでした。周りに誰もやった事がないので、ネットで調べるとか人伝えに情報を収集するしかなかったんです。

東京では株式でお金を取得するエクイティファイナンスっていう手法があるんですけど、僕らはその情報を聞くのにも1年かかったんですよ。今はベンチャーキャピタルの方が毎年来てセミナーもやっていますし、僕らもいるので情報が全く足りないとかはないと思いますよ。

そういうところでは、すごく改善してきましたと思います。沖縄県も今スタートアップの支援事業を結構やってますからね。そういうところでは情報の流通はかなり上がってきている感じがします。

沖縄でスタートアップを目指す後輩たちへ

スケール感を小さく持って欲しくないですね。

僕らも一番最初に会社を起こそうと思った時のライバルはフェイスブックやグーグルなんですよ。彼らに出来て、僕らに出来ないわけがないと思っていたくらい。傲慢な考え方ですけど。

すごい嬉しいのですが、最近僕らを目指している学生さんが少し出てきてですね。スタートアップの目指すべき目標みたいな扱いされるんですけど、Paykeって会社自体は、まだまだ全然発展途上で到達点はまだ3%くらい。これから97パーセント伸びていかないといけない会社なんです。

沖縄だけではなく日本、世界と大きな目標を持って欲しいなってすごく思いますね。「Paykeとかあんな小さい会社目指さないよ」、とか言ってくれる生意気な人達が出てきてくれると、すごく刺激になるし楽しいので、生意気な感じでいろいろやって欲しいなと思いますね。





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